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オーケー、ボーイズ&ガールズ

4/8

仕事が休みの間、給料日前で金もないものだから、家でずっとネトゲをやっていた。 今なぜかwi-fiが繋がらず、ネトゲが出来ないので家族についての日記を書く。 僕の家の人たちは健全で善良で非の打ち所がない人間の集まりだと僕は思っている。愚痴をこぼしな…

AM11:00のテレビニュース

夜の地下鉄は水っぽい空気の中で、先頭車両に乗っている僕たちはホームの灯りが見えるまで暗いトンネルに映る自分たちの顔を眺めている。僕たちは明治の前の元号が江戸だと思っていたが、調べてみると慶応だった。ずっと前は、綺麗な雲が現れたから、白い亀…

3/31

いつも昨日の記憶がない。友だちが東京へ帰るのが泣くほど嫌だったのに、あれは僕だったろうか?僕の頭に根を張った不細工な広葉樹が僕の良い全てを吸い尽くして、また空へ近づこうとしている。いつか肉も血も骨も、全部奪われるんだろう。残念だな。さよな…

2/23

痛み続ける心には喜びが、乾いた土に星の涙が、死に損ないには無垢な優しさ、地下牢の月明かり、嫌われ者のアザミは産毛に夜露をたたえて、バスタブいっぱいの虚しさに肩まで浸かった我々をまるで祝福するようじゃないか。 君の足の、潰れたような平たい親指…

2/9

いつでもなんでもできると思っていたけれど、どうもそうじゃないらしい。若くなくなって気がつくことのひとつかもしれない。 冷蔵庫に卵と牛乳、砂糖があってもミルクセーキを作らないのと同じ。そして君はミルクセーキを作らずに人生を終える。そういうこと…

12/26

今すぐに魔法の絨毯が飛んできて君を夜の果てまで連れて行ってくれたらいいのにね。多分肺が凍るくらい冷たい空気が君の頭をスッキリさせて、いつもよりずっと星が眩しく見えて、この退屈な出口のない日々の何かを、あるいは全てを変えてくれるよ。 とはいえ…

12/22

僕が牛乳を飲んでいると飼い猫が物欲しそうな顔をして寄ってくるので、水で薄めた牛乳をあげた。二舐めして、もうたくさんとでも言いたげに口の周りを舐め、毛づくろいをした。 そんなことばかりだ。 俺は世の中のことを大体わかっているというような顔の毛…

12/15

昨日忘年会を兼ねた女子会に参加させてもらった。みんなかわいくて、洋服なんかはふわふわであんずジャムのような匂いがして、とてもいい気分だった。 彼女たちの話す言葉はラムネ菓子みたいに口の中で溶けて、僕はなんだか頭の中にピンクの霧がかかったよう…

12/5 It’s Only A Paper Moon

生まれた町へ帰るときは、国道13号線に乗る。もちろん出るときもだ。 僕の通った高校はその国道沿いにあり、道路に沿うように長い廊下で図書室と音楽室を繋いでいる。僕は何度も、ひとりでその廊下を行き来した。何度も。 この町を出てどこかへ行きたいとき…

11/20 私を大事にしないなんて、バカね

常連客のおばあちゃんがそう言って肩をすくめてみせたので、僕は、はぁなるほど、そういう考えもあるなと頷いた。 僕は今本当は、「現代解釈:血を流す」ということについて書きたいのだけと、うまくかけないので惰性で日記を書く。 喋りたいことが喋れないの…

11/4

引越しをすることになった。 この街には6年くらい住んだ。 僕が特に気に入っているのは、近所に暮らしている足の悪い老人と、太ったビーグル犬だ。 彼らはお互いを想い合って歩くのでとても遅い。 時々太ったビーグル犬が一人きりで散歩に出ている。いつもは…

10/7

世界の終わりのあと、僕は電話ボックスにいる。 ウェルベックの『ある島の可能性』という本の一文なんだけど、かなりキレてる文章だと思う。さいこーにイカしてる。ヤバイよね。 いい歌書いてるシンガーとか、夜明けにそんな気分になったりするんだろうと思…

8/7

最近は色んなことを色んな人がいるな、で済ませているのでどんどんバカになっている感じがする。バカになっているせいか、何を見ても面白いし、気に入らないことがあまりない。このままシンクの水垢や猫のクソにも感動できるようになりたい。 昨日見たテレビ…

7/2

長い間土の中にいた僕らの友だちが初めて話す声を、今日僕は聞いたけど、それよりも1日早く僕たちは夏をやったので得意な気分になった。 昨日、友だちが運転する車の窓から夏に咲く花が見えた。僕が、好きな花だ、と言ったら二人は「タチアオイ?」と声を揃…

6/12

また扁桃炎になってる。扁桃炎になる度僕は死ぬことを身近に感じて憂鬱になる。 最近、二枚の同じ皿の上にそれぞれ、石鹸とカシミヤの靴下を乗せてとやかく言うヤツが多過ぎる。そもそもどっちも食えない。どっちもグレープフルーツ風味の醤油ソースなんか合…

love you down

僕は夜の木の形が、ガサツで柔らかい紙の吸い上げる液体の形だということに気づいた。もしかしてオゾン層が、もっと上の空が僕たちの星を吸い上げているのかもしれない。そして僕たちもいずれはそれに吸い上げられて、知らないところまで行くのかもしれない。…

5/22

僕は割り算が出来なかった。何度説明されてもまるで意味がわからなかった。特に「割られる数の中に割る数が何個くらい入るか」という予測が出来なかった。その文章の意味さえよくわからない。実際今もよくわからない。 そもそも1+1もわからなかった。でもそ…

5/1

僕は誰かの夢の話を聴くのがとても好きだ。 好きなものの話を聴くのも好きだけれど、それは気をつけないといけないことがたくさんある。好きな気持ちに優劣をつけるのはアホらしいという意見もあるけれど僕は、もしも誰かが何かをうんと好きな時、それについ…

4/28

僕が千切ったと分かってて、どうして「ヒナギク千切ったの誰かしら?」なんて尋ねるんだろう。僕が「知らない」と言ったらもっと失望することになるのに。おかしな話だ。 今日業務用スーパーのエスカレーターで、前に立つ黒人の男が突然振り返り、僕に「大丈…

4/21

薬局にいる化粧の濃い白衣の人に声をかけられてへどもどする。これなんか結構人気のファンデで肌に乗せるとパウダーになるんですよ、重ねても厚ぼったくないしこの下地と合わせると化粧崩れしにくくて、オススメですねー… 彼女は僕の知らないことをたくさん…

4/16 珈琲とずれた時計の直し方について

僕は、喫茶店には必ずどの席からでも見えるように時計が置いてあるべきだと思っている。どんな時計でも構わないけれど、出来たら壁掛けの時計で2分くらい遅れているといい。 なぜなら喫茶店という場所は時間を忘れて過ごすためにあるのではなく、ずれた時間…

4/7

世の中のたえて桜のなかりせば 春の心はのどかからまし 僕にも色々悩みがあるけど、友だちに相談したりしない。僕の悩みは僕だけのものでいい。だから時々どうしようもない日々が続く。どうしようもない日々が続くと、死ねば楽になるような考えが浮かぶ。で…

3/18 この街の神話について

この街の素晴らしいところは、アダムとイヴより先にオールド・ワイズマンがいたこと。彼はまずどんな季節でも良い詩が浮かぶように、真っ直ぐな並木道を作った。彼はそこを何度も往復することで素晴らしい詩をいくつも書き、詩はその並木に様々な価値を与え…

3/5

僕には夜中だけ話す水頭症の男がいる。 彼は夜の間ならいつでも話すことができる。しかし話すと言っても、大体は彼の独壇場である。彼の頭に血を運ぶのは人工パイプで、更に彼はシンセンショウという病気のせいで右腕が年中子猫のように震えている。 彼が信…

3/1 魚釣りとケルアック

去年の3月末、釣りに行った。 釣りなんかしたことがなかったけど、泊まっていた旅館のパンフレットに『3/29 釣り堀オープン』とあったので、チェクアウトした足で釣り堀へ向かった。生憎雪で、道は悪く、着いた先は河原の湿った茶色い林だった。 受付のおっ…

2/22 海について

七日町交差点の角にあるミスタードーナツで、ランボーの『地獄の季節』を知った。僕はハニーディップと無限におかわりができる薄いコーヒーを頼んで、通りが見える席に座る。 あの可愛い小さい街は特に夏が良かった。祭りがあって、僕らはまだ小さい猫も連れ…

2/11

2010年、名古屋の山崎川にスナメリが迷い込んだというニュースをブラウン管のテレビで見た。その年は、タイで反政府デモの弾圧があり、国軍が参加者を銃で打ったり、尖閣諸島で中国船と日本の巡視船が衝突し大きな抗議のデモがあった。 僕はみんなが強く思う…

2/6

数学者が数字を信頼するように僕はフィクションを信じている。 妙なリアリストに会う。彼らはどうしてか政治家を目の敵にしている。僕にはわからない話だから、やはり穴のように黙って文章を吸い込むしかない。彼らが語るべき相手はどう間違っても僕ではない…

12/26

僕は言葉を覚えるのが遅かったけれど、6つの頃ピアノの椅子から転げ落ちて、頭を打ってから堰を切ったようにお喋りになった。 僕の喋りたいことは正しく機能する言葉で、順番に並べることができたし、うまく伝わらないときは上手なたとえ話をすることも出来…

12/17

上司がポケベルの話をしてくれた。閉塞的で親密なコミュニケーションツールだった。彼女たちだけが分かる暗号で、熱心に少しの言葉を伝え合う。すごく素敵だ。 まがいなりにも音楽をやって、色んな人に会った。家のないフォークシンガーとか薬中のパンクロッ…